家族葬で後悔しないための全準備|親族トラブルを防ぐ「案内状」の書き方とマナー
「大切な家族だけで、静かに送り出してあげたい」
「形式にこだわらず、アットホームな葬儀にしたい」
そんな思いから、近年「家族葬」を選ぶ方が非常に増えています。しかし、その一方で「どうして呼んでくれなかったんだ」「勝手に決めるなんて失礼だ」といった、親族間でのトラブルが後を絶たないのも事実です。
家族葬は、準備の進め方や周囲への伝え方を一歩間違えると、葬儀の後にしこりが残ってしまうリスクがあります。
この記事では、家族葬で後悔しないための事前準備の全ステップと、トラブルを未然に防ぐ「案内状・通知状」の書き方、そして知っておくべきマナーを徹底解説します。周囲の理解を得ながら、心穏やかなお別れを実現するためのガイドとしてお役立てください。
1. 家族葬でよくある「3つのトラブル」と回避策
家族葬をスムーズに執り行うためには、まず「何が原因で揉めるのか」を知っておくことが不可欠です。
① 「呼ばれなかった」親族からの不満
最も多いのが、後から葬儀を知った親族や知人からの反発です。
対策: 家族葬で行うことを決めたら、早い段階で「故人の遺志であること」や「家族の総意であること」を明確に伝え、納得してもらうプロセスが重要です。
② 葬儀後の「弔問ラッシュ」で疲弊する
葬儀に呼ぶ人を限定しすぎると、葬儀が終わった後に、自宅へお悔やみに来る人が絶えず、遺族が休まる暇がなくなることがあります。
対策: 葬儀後の通知ハガキなどで「香典・供花・弔問の辞退」をあらかじめ丁寧に伝えておきましょう。
③ 親族間での「葬儀の格」に対する意見の相違
「もっと豪華にすべきだ」「世間体が悪い」と考える年配の親族がいる場合、対立が生じやすくなります。
対策: 独断で進めず、事前に中心となる親族(親の兄弟など)には相談という形で声をかけておくのが円満のコツです。
2. 失敗しない家族葬の準備ステップ
家族葬を成功させるためには、通常の葬儀以上に「事前の情報整理」が鍵となります。
ステップ1:呼ぶ範囲を明確にする
「どこまで呼ぶか」の線引きを曖昧にしないことが大切です。
同居家族のみ
一親等(親・子)まで
三親等(叔父・叔母・従兄弟)まで
この基準を明確にし、家族内で共有しておきましょう。
ステップ2:葬儀社への事前相談
家族葬の実績が豊富な葬儀社を選びましょう。家族葬専用のホールがあるか、安置室でゆっくり過ごせるかなど、設備面もチェックが必要です。
ステップ3:費用の総額を確認する
家族葬は参列者が少ない分、香典収入も少なくなります。持ち出し費用がいくらになるのか、見積もり段階でシミュレーションしておくことが大切です。
3. 親族トラブルを防ぐ「案内状・通知状」の書き方
家族葬では、「葬儀の前に送る案内」と「葬儀の後に送る通知」の2パターンがあります。角を立てずに伝えるためのポイントをまとめました。
葬儀の前に送る場合(参列を辞退してもらう方へ)
参列をご遠慮いただく方には、「葬儀を行うこと」は伝えつつ、「家族のみで執り行う旨」をはっきりと記します。
文例ポイント:
「故人の遺志により、葬儀は近親者のみで執り行わせていただくこととなりました。誠に勝手ながら、ご弔問やご供花、ご香典の儀は固くご辞退申し上げます。」
葬儀の後に送る場合(事後報告)
葬儀が無事に終わったことを報告する形式です。四十九日までに送るのが一般的です。
文例ポイント:
「去る〇月〇日、〇〇(故人名)が永眠いたしました。葬儀におきましては故人の強い希望により、家族のみにて内々に済ませました。本来ならば早速お知らせすべきところ、ご報告が遅れましたこと深くお詫び申し上げます。」
4. 家族葬で外せないマナーと注意点
家族葬であっても、社会的なマナーは欠かせません。
香典返しはどうする?
香典を辞退している場合は不要ですが、それでも当日持参された方や、後日郵送で届いた場合には、後日「返礼品」を送るのが丁寧です。
服装は?
身内だけだからといって、カジュアルすぎる服装は避けましょう。基本的には通常の葬儀と同様、正装(喪服)を着用するのが基本です。
訃報を伝えるタイミング
会社や学校には、忌引き休暇の関係があるため、家族葬であっても速やかに報告します。その際「参列や香典は辞退する」旨を忘れずに伝えましょう。
5. 後悔しないために「今からできること」
家族葬を検討されているなら、ぜひ一度「事前見積もり」と「式場見学」を行ってください。
「葬儀の話をするなんて不謹慎」と思われていたのは昔の話。今は、残された家族が困らないように、そして自分らしい最後をプロデュースするために、多くの方が生前準備を進めています。
事前に相談しておくことで、
急な事態でも慌てず、最適な判断ができる
不透明な追加費用をカットし、予算内に収められる
親族への説明も自信を持って行える
といった大きなメリットがあります。
まとめ:家族葬は「伝え方」がすべて
家族葬で後悔しないための最大のコツは、**「周囲への配慮を忘れないこと」**です。
家族だけでゆっくりお別れしたいという願いは、決してわがままではありません。丁寧な言葉選びと事前の準備さえあれば、親族や周囲の方々も、その思いを尊重し、温かく見守ってくれるはずです。
まずは、家族葬の具体的なプランが載った資料を取り寄せ、費用の目安や流れを確認することから始めてみませんか。その一歩が、後悔のない、穏やかなお別れへの道筋となります。