【図解】お布施の封筒の書き方・包み方完全ガイド!中袋の有無や新札の向きまで徹底解説
葬儀や法要の際、避けて通れないのが「お布施(おふせ)」の準備です。いざ準備を始めようとすると、「封筒はどんなものを選べばいい?」「表書きは薄墨なの?」「お札の向きは?」と、細かな作法に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
お布施は、読経や戒名を授けてくださった僧侶を通じて、御本尊へ捧げる「感謝の印」です。香典とは意味合いが異なるため、マナーを混同してしまうと失礼にあたる可能性もあります。
この記事では、お布施の封筒の書き方、中袋の扱い、お札の入れ方から渡し方まで、初心者の方でも迷わず準備できるよう、具体例を挙げて分かりやすく解説します。
お布施の封筒選びと準備の基本
まず最初に、お布施を包むための「袋」を用意しましょう。お布施は「お礼」であり、不幸に対する「お悔やみ」ではないため、選ぶべき袋が異なります。
1. 奉書紙(ほうしょがし)で包むのが最も丁寧
最高位の礼儀とされるのが、お札を半紙で包んだ後、さらに厚手の和紙である「奉書紙」で包む方法です。弔事用の包み方(左側を最後に折る)ではなく、慶事と同じ「右側が上」に来るように包みます。
2. 白封筒を使用する場合
現代では、郵便番号の枠がない「真っ白な封筒」を使用するのが一般的で、失礼にはあたりません。
注意点: コンビニなどで購入する際は、二重封筒を避けましょう。「不幸が重なる」ことを連想させるため、一重の封筒を選ぶのがマナーです。
3. 水引は必要?
基本的にお布施に水引は不要です。どうしても使用する場合は、地域によって異なりますが、黒白や黄白の「結び切り」を選びます。ただし、迷った場合は「水引なしの白封筒」を選べば、どの宗派や地域でも間違いありません。
【図解でわかる】お布施の表書き・裏書きの書き方
お布施を書く際は、筆ペンや毛筆を使用します。ここで最も注意したいのが「墨の色」です。
墨の色は「濃い黒」で書く
香典は「涙で墨が薄まった」という意味を込めて薄墨を使いますが、お布施は僧侶への感謝を表すものなので、通常の濃い黒い墨を使用します。
表書きの書き方(上段・下段)
上段中央: 「御布施」と縦書きします。
下段中央: 施主のフルネーム、または「〇〇家」と記入します。
裏書き・中袋の書き方
中袋がある場合は中袋に、ない場合は封筒の裏面に必要事項を記載します。
金額の書き方: 「金 〇萬圓也」のように、旧字体(大字)を使うのが正式です。
例:一→壱、二→弐、三→参、五→伍、十→拾、万→萬
住所・氏名: 封筒の左側に寄せて、住所と氏名を明記します。お寺側が台帳を整理する際に必要となるため、省略せずに書きましょう。
お札の入れ方と向き:新札と旧札どちらが正解?
お布施に入れるお札には、香典とは真逆の作法があります。
新札(ピン札)を用意する
香典では「不幸を予期して準備していた」と思われないよう旧札を使いますが、お布施はあらかじめ準備して渡す感謝の証であるため、**新札(未使用の綺麗な札)**を使用するのがマナーです。手元にない場合は、アイロンをかけるか、銀行で両替をして用意しましょう。
お札を入れる向き
表裏: 封筒の表面(「御布施」と書いた側)に対して、お札の「肖像画(顔)」が見えるように入れます。
上下: 封筒の口を開けた時に、肖像画が最初に見える(上に来る)ように配置します。
お布施を渡すタイミングと所作
準備が整ったら、次は渡し方です。手渡しを避けるのが、古くからの日本の作法です。
1. 袱紗(ふくさ)に包む
封筒はそのまま持ち歩かず、必ず紫色の袱紗に包んで持参します。紫色の袱紗は慶弔どちらにも使えるため、一つ持っておくと便利です。
2. 切手盆(きってぼん)に乗せて渡す
最も丁寧なのは、黒塗りの小さなお盆(切手盆)に封筒を乗せて差し出す方法です。お盆がない場合は、畳んだ袱紗の上に封筒を乗せ、僧侶から見て文字が正しく読める方向に向きを変えて差し出します。
3. 渡す時の言葉添え
無言で渡すのではなく、一言添えるだけで印象が大きく変わります。
葬儀前: 「本日は、故人のためによろしくお願い申し上げます。心ばかりのものですが、お納めください」
葬儀後: 「本日は心のこもったお勤めをありがとうございました。どうぞお納めください」
「御車代」と「御膳料」を忘れずに
お布施とは別に、以下の費用が必要になる場合があります。これらも白封筒を用意し、濃い墨で表書きをします。
御車代(おくるまだい): 僧侶が自力で来場された場合(相場:5,000円〜1万円)。
御膳料(おぜんりょう): 僧侶が式後の会食を辞退された場合(相場:5,000円〜1万円)。
これらをお布施と一緒に渡す際は、一番上にお布施、その下に御車代、御膳料の順に重ねてお盆に乗せます。
まとめ:真心を形にするためのマナー
お布施の準備は、単なる形式ではありません。故人を送ってくださる僧侶への敬意と、供養の気持ちを形にする大切なプロセスです。
「新札を用意し、濃い墨で丁寧に書き、袱紗から取り出して向きを整えて渡す」。この一連の流れを丁寧に行うことで、あなたの感謝の気持ちはしっかりと伝わります。
形式に不安がある時は、このガイドを見直して一つずつ確認してみてください。万全の準備を整えることで、当日は落ち着いて故人様との最後のお別れに専念できるはずです。
もし、地域特有のルールや宗派による細かな違いが気になる場合は、事前に葬儀社や親族の年長者に確認しておくと、より安心ですね。
お布施に関するQ&A
Q. お布施の袋はコンビニで売っているものでも良い?
A. はい、問題ありません。ただし、水引がついたものは地域差があるため、迷ったら「御布施」と印字された、または無地の「白封筒(郵便番号枠なし)」を選びましょう。
Q. 4や9がつく金額は避けるべき?
A. 仏教の教えでは本来「死」や「苦」といった語呂合わせを気にすることはありませんが、慣習として避ける方が多いのも事実です。迷う場合は5万円や10万円といった、端数のない金額にするのがスマートです。
Q. 中袋に住所を書くのはなぜ?
A. 僧侶が戻られた後、事務的に記録を残すためです。封筒と中身がバラバラになっても、誰からのものか分かるようにしておくのがお寺側への配慮となります。
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