【お通夜のマナー完全ガイド】服装・香典の相場・受付での挨拶をシーン別に解説
大切な方の訃報は、いつも突然届くものです。特に「お通夜」は葬儀・告別式の前夜に行われるため、準備の時間が限られています。
「急いで駆けつけたいけれど、どのような服装が適切?」「香典の金額で失礼があってはいけない」「受付で何と言えばいいのか分からない」といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、お通夜に参列する際の基本的なマナーから、香典の相場、受付での具体的な挨拶の言葉まで、初心者の方でも安心して参列できるよう徹底的に解説します。現代の弔事におけるルールを正しく理解し、故人への哀悼の意を失礼なく伝えましょう。
お通夜の役割と参列のタイミング
お通夜とは、葬儀・告別式の前夜に、親族や親しい知人が集まり故人との別れを惜しむ儀式です。
かつては一晩中、明かりを絶やさずに故人に寄り添うのが通例でしたが、現在は18時〜19時頃に始まり、1〜2時間程度で終わる「半通夜(はんつや)」が一般的です。仕事などで日中の葬儀に参列できない方が、お通夜のみに伺うケースも増えています。
どちらに参列すべきか
親しい間柄:お通夜と葬儀の両方に参列するのが望ましいです。
知人・仕事関係:どちらか一方への参列で問題ありません。現代では、仕事帰りに参列しやすいお通夜を選ぶ方が多くなっています。
【服装マナー】急な報せにどう対応する?
お通夜の服装は、かつては「急いで駆けつけた」という意味を込めて平服(略装)が良いとされていました。しかし現代では、お通夜でもブラックフォーマル(喪服)を着用するのが一般的です。
男性の服装
スーツ:黒のフォーマルスーツ(ブラックスーツ)。急な場合は濃紺やダークグレーのビジネススーツでも可。
シャツ:白の無地。
ネクタイ:黒の無地。結び方は「結び目」にディンプル(くぼみ)を作らないのがマナーです。
靴・靴下:黒で統一。金具のついた靴や、殺生を連想させるエキゾチックレザー(ワニ革など)は避けます。
女性の服装
装い:黒のワンピース、アンサンブル、またはスーツ。スカート丈は膝が隠れるものを選びます。
ストッキング:黒の薄手のもの。
アクセサリー:結婚指輪以外は外すのが基本です。ネックレスを付ける場合は、一連の真珠(パール)のみ。二連は「不幸が重なる」とされるため厳禁です。
バッグ:光沢のない黒の布製が理想的です。
【香典マナー】金額相場と書き方
香典は、故人の霊前に供える金品であり、ご遺族を経済的に助け合うという意味も含まれています。
金額の相場(目安)
相手との関係性や自分の年齢によって異なります。
親・兄弟姉妹:30,000円 〜 100,000円
祖父母・親戚:10,000円 〜 30,000円
友人・知人:5,000円 〜 10,000円
仕事関係・近所:5,000円程度
注意点:4(死)や9(苦)を連想させる金額や、割り切れる数字(偶数)は避けるのが伝統的なマナーですが、最近では「2万円」などは許容される傾向にあります。
不祝儀袋(香典袋)の書き方
表書き:仏式では「御霊前」や「御香典」が一般的です。
氏名:水引の下にフルネームで記入します。
墨の色:お通夜では「急なことで墨を十分に磨れなかった」「涙で墨が薄まった」という意味を込め、薄墨(うすずみ)の筆ペンを使うのが正式な作法です。
【受付マナー】挨拶の言葉と受け渡し
受付は、ご遺族の代理として弔問客を迎える場所です。丁寧かつ簡潔に対応しましょう。
受付での挨拶例
大きな声は控え、語尾を濁すように静かに挨拶します。
「この度は、誠にご愁傷様でございます」
「お悔やみ申し上げます」
香典の出し方
香典は「袱紗(ふくさ)」に包んで持参するのがマナーです。
受付の前で袱紗を取り出し、台の上で袱紗を広げます。
香典袋を取り出し、相手(受付の人)から見て正面(文字が読める向き)になるように向きを変えます。
「御霊前にお供えください」と一言添えて、両手で差し出します。
通夜振る舞い(つやぶるまい)の心得
お通夜の儀式が終わった後、別室で食事や飲み物が振る舞われることがあります。これを「通夜振る舞い」と呼びます。
一口でも箸をつける:供養の一つとされているため、声をかけられたら断らずに少しでもいただくのが礼儀です。
長居はしない:ご遺族は疲れや準備で多忙です。30分〜1時間程度で切り上げるのがスマートです。
話題に注意:故人の思い出話を静かに行うのは良いですが、大声で笑ったり、死因を詳しく聞き出したりするのは控えましょう。
まとめ
お通夜のマナーで最も大切なのは、形を完璧に整えることよりも、ご遺族の心に寄り添い、故人を敬う気持ちです。
万が一、服装や持ち物が完璧に準備できなくても、清潔感のある地味な装いで、落ち着いた振る舞いを心がければ、その弔意は必ず伝わります。急な報せに慌てないよう、数珠や袱紗、黒のフォーマルウェアなどは日頃から点検しておくと安心ですね。
ご自身の参列が、故人との穏やかなお別れの場となるよう、本記事を参考にマナーを再確認してみてください。
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