葬儀の髪型で迷う方へ|マナーを守りつつ自分らしく整える完全ガイド
急な訃報に接した際、服装と同じくらい気になるのが「髪型」です。「派手すぎないか」「失礼にあたらないか」と不安になるのは、故人を悼む気持ちがあるからこそ。葬儀の場では、清潔感があり、控えめで、お辞儀をした際に邪魔にならないスタイルが基本となります。
この記事では、葬儀・告別式における髪型のマナーを、長さ別や男女別に詳しく解説します。
葬儀における髪型の基本マナー:3つのポイント
葬儀や法事の場では、おしゃれよりも「弔意(ちょうい)」を示すことが優先されます。以下の3つのポイントを意識するだけで、マナー違反を防ぐことができます。
1. 耳より下の位置でまとめる
髪をまとめる際、高い位置で結ぶと「慶事(お祝い事)」の印象を与えてしまいます。悲しみの場では、耳よりも低い位置(うなじに近い場所)で結ぶのがルールです。
2. 「光り物」や「殺生」を連想させる小物を避ける
キラキラしたラインストーン、ゴールドの金具、エナメル素材、毛皮(ファー)、アニマル柄のヘアアクセサリーは厳禁です。黒色のシンプルなゴムやバレッタを選びましょう。
3. 前髪は目にかからないように
お焼香やお辞儀をする際、前髪が目にかかると何度も手で払うことになり、落ち着かない印象を与えます。ピンで留めるか、スプレーで固めてスッキリ見せましょう。
【女性編】長さ別・葬儀にふさわしいヘアスタイル
ロング・セミロング:一つ結びかお団子が鉄則
長い髪をおろしたままにするのは、葬儀では「だらしがない」と捉えられることがあります。
ローポニーテール: 耳より下の位置で、黒いゴムを使って一つに結びます。結び目を自分の髪で巻いて隠すか、黒いシュシュ(光沢のないもの)で覆うと丁寧です。
シニヨン(お団子): 髪を低い位置でまとめ、ネットに入れて固定します。お辞儀をしたときに髪が崩れにくいため、最も推奨されるスタイルです。
ミディアム:ハーフアップは避けるのが無難
肩につく程度のミディアムヘアの方は、無理に結ぶと毛先が跳ねてしまうことがあります。
低い位置でまとめる: ギリギリ結べる長さなら、やはり一つにまとめましょう。
サイドを留める: 結べない場合は、耳を出してサイドを黒いピンで固定します。ハーフアップは華やかな印象を与えることが多いため、葬儀では避けるのが一般的です。
ショート・ボブ:清潔感とボリュームを抑える
短髪の方はそのままでも問題ありませんが、セットの仕方に注意が必要です。
タイトにまとめる: ワックスやスプレーを少量使い、広がりを抑えます。
耳にかける: 両耳を出すことで、表情が明るく見え、清潔感が生まれます。
【男性編】清潔感が信頼を生む整髪のコツ
男性の場合、過度なセットは避け、自然かつ清潔に見せることが重要です。
1. 前髪と揉み上げ(もみあげ)
前髪が目にかかるのはマナー違反です。横に流すか、アップにして顔がしっかり見えるようにします。また、揉み上げが長すぎると不潔な印象を与えるため、短く整えておきましょう。
2. スタイリング剤の使い方
ツヤが出すぎるジェルやグリースは、「夜の社交場」のような派手な印象を与えるため避けます。マットタイプのワックスを使い、寝癖を直してボリュームを抑える程度に留めてください。
3. 襟足をスッキリさせる
ジャケットの襟に髪がかからないよう、襟足を短く整えるのが理想です。
意外と盲点?髪色とパーマの対処法
派手な髪色(茶髪・金髪)はどうする?
本来は黒髪が望ましいですが、急な参列で染め直す時間がない場合もあります。
黒髪スプレーを使用する: 一時的に黒くするスプレーが市販されています。ただし、衣類に付着する可能性があるため、首元にタオルを巻いてから使用しましょう。
低めの位置でタイトにまとめる: 染められない場合は、とにかくコンパクトにまとめ、派手な面積を減らす工夫をしてください。
パーマやウェーブヘア
強いパーマがかかっている場合は、そのままにすると華やかすぎてしまいます。ネット付きのバレッタでお団子にして、ウェーブの部分を隠してしまうのが一番の方法です。
子供(学生)の髪型マナー
お子様や学生の場合、校則の範囲内であれば基本的には問題ありません。
女子: 黒や紺のゴムで一つに結ぶか、三つ編みにします。編み込みなどは凝りすぎた印象になるため、シンプルなスタイルを心がけましょう。
男子: 寝癖を直し、前髪が目にかからないようにします。
よくある質問:葬儀の髪型Q&A
Q. 黒いバレッタならリボンが付いていてもいい?
A. 素材によります。サテンや光沢のあるリボンは避け、グログラン(リブ状の質感)やジョーゼットなどの光沢がない素材であれば、小さめのリボンは許容範囲です。ただし、迷ったら飾りのないシンプルなものがベストです。
Q. お通夜と告別式で髪型を変える必要はある?
A. 基本的には同じで構いません。お通夜は「急いで駆けつける」という意味合いがあるため、多少の乱れは許容されますが、それでも最低限の整髪はマナーです。告別式はより儀式的な場ですので、万全の準備で臨みましょう。
Q. 香料入りの整髪料は使ってもいい?
A. 葬儀の場ではお線香の香りが立ち込めます。強い香水の香りと混ざると周囲への迷惑になるため、無香料の整髪料を選ぶのがマナーです。
まとめ:マナーを守ることは故人への敬意
葬儀の髪型で最も大切なのは、**「華美を避け、控えめにする」**ことです。
位置は低く、色は黒で統一。
お辞儀をしたときに顔を隠さない。
清潔感を第一に、広がりを抑える。
この3点を守るだけで、周囲に不快感を与えず、故人との最後のお別れに集中することができます。準備の時間は限られているかもしれませんが、鏡の前で一度お辞儀をしてみて、髪が崩れないかチェックしてみてください。
身だしなみを整えるという行為そのものが、故人への最後の供養となります。