死亡届はいつまで?亡くなった後に必要な「行政手続き」一覧と葬儀社に任せられること
大切な方が亡くなった後、悲しみに暮れる間もなく始まるのが膨大な「行政手続き」です。特に「死亡届」は期限が短く、その後の火葬や埋葬にも関わる最優先の手続きとなります。
「何から手を付ければいいのか」「自分一人でできるだろうか」と不安を感じるかもしれませんが、実は多くの手続きには期限があり、葬儀社が代行してくれる範囲も決まっています。
この記事では、死亡届の期限や提出先といった基本から、葬儀後に続く手続きのスケジュール、そして「どこまで葬儀社に任せてよいのか」を整理して解説します。
1. 死亡届の期限と提出ルール
死亡届は、その後のすべての手続きのスタートラインとなる重要な書類です。
提出期限: 死亡の事実を知った日から7日以内(国外で亡くなった場合は3か月以内)。
提出先: 以下のいずれかの市区町村役場(戸籍係)です。
亡くなった方の本籍地
亡くなった場所(病院の所在地など)
届出人の住所地
※「亡くなった方の住所地」は提出先ではない点に注意が必要です。
必要なもの: 死亡届(医師の署名がある死亡診断書と一体になっています)、届出人の認印(現在は押印任意ですが、訂正時に必要な場合があります)。
2. 【時系列】亡くなった後の主な行政手続き一覧
葬儀が終わった後も、期限のある手続きが続きます。漏れがないようチェックリストとして活用してください。
① 死亡後すぐ〜14日以内(最優先)
この期間は、公的な資格を喪失させる手続きが中心です。
年金受給停止: 厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内。
介護保険資格喪失届: 14日以内。
住民票の世帯主変更届: 14日以内(残された世帯員が2人以上の場合)。
健康保険証の返納: 国民健康保険は14日以内。
② 葬儀後〜1、2か月以内(すみやかに)
公共料金・契約サービスの解約・名義変更: 電気、ガス、水道、NHK、携帯電話、クレジットカードなど。
運転免許証・パスポートの返納: 速やかに行います。
③ 期限が長いもの・相続関連
相続放棄: 相続開始を知った日から3か月以内。
準確定申告: 死亡から4か月以内。
相続税の申告: 死亡から10か月以内。
葬祭費・埋葬料の請求: 葬儀から2年以内(自治体や保険組合から数万円が支給されます)。
3. 葬儀社に「任せられること」と「任せられないこと」
葬儀社は、遺族の負担を減らすために多くの実務をサポートしてくれます。どこまで頼れるのかを知っておくと、精神的な余裕が生まれます。
葬儀社が代行してくれること
死亡届の提出: 多くの葬儀社がサービスの一環として役所への提出を代行してくれます。
火葬許可証の手配: 死亡届の提出と同時に発行される「火葬許可証」の受け取りも、セットで行ってくれるのが一般的です。
火葬場の予約: 葬儀日程に合わせて、火葬場の空き状況を確認し確保してくれます。
遺族本人が行う必要があること(代行不可)
死亡届の「記入」: 届出人(親族など)本人が氏名や住所を記入する必要があります。代筆は原則として認められません。
年金や保険の手続き: これらは個人のプライバシーや資産に関わるため、遺族自身が窓口(または郵送)で進める必要があります。
相続関連の法的手続き: 行政書士や司法書士などの専門家への依頼は可能ですが、通常の葬儀社プランには含まれません。
4. 役所手続きをスムーズにするコツ
「死亡届」を役所に提出すると、原本は戻ってきません。しかし、その後の銀行手続きや生命保険の請求で、死亡診断書の写しが必要になる場面が多々あります。
ポイント:役所に提出する前に、必ず「死亡診断書」を5〜10枚コピーしておきましょう。
最近では、役所に「おくやみコーナー(おくやみ窓口)」を設置し、複数の手続きをワンストップで案内してくれる自治体も増えています。活用することで、各課を回る手間を大幅に削減できます。
まとめ
亡くなった直後は、死亡届の提出から火葬許可の手配まで、葬儀社が力強いパートナーになってくれます。しかし、年金や保険といったその後の手続きは、遺族が自ら動かなければなりません。
期限を過ぎると延滞金が発生したり、受け取れるはずの給付金がもらえなくなったりする恐れもあります。まずは「14日以内」のものを優先し、一つずつ落ち着いて進めていきましょう。
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