ご尊父・ご母堂って誰のこと?弔電の「敬称」一覧と失敗しない宛名の書き方


葬儀の電報(弔電)を手配する際、もっとも戸惑うのが「敬称」の使い方ではないでしょうか。日常会話では「お父様」「お母様」と呼びますが、弔電というフォーマルな場では、喪主と故人の続柄に応じた特別な敬称を使うのがマナーです。

「ご尊父って誰のこと?」「奥様を亡くされた方にはどう書けばいいの?」

そんな疑問を解決するために、今回は弔電で必須となる敬称の一覧と、失礼のない宛名の書き方を分かりやすく解説します。この記事を読めば、自信を持って正しい弔電を送ることができるようになります。


1. なぜ弔電では特別な「敬称」を使うのか?

弔電は「喪主(受取人)」宛に送るものです。そのため、メッセージ内での故人の呼び方は、**「喪主から見た続柄」**に合わせるのが日本の葬儀マナーとされています。

たとえ故人があなた自身の友人であっても、文章の中では喪主を立て、敬意を込めた表現を用いるのが一般的です。これによって、ご遺族に対する深い敬意と哀悼の意を表現します。


2. 【保存版】弔電の敬称・呼び方早見表

弔電でよく使われる敬称を一覧にまとめました。送り先(喪主)との関係に合わせて選んでください。

喪主から見た故人の関係弔電での敬称(呼び方)
ご尊父(そんぷ)様、お父様
ご母堂(ぼどう)様、お母様
ご令尊(れいそん)様、ご主人様
ご令室(れいしつ)様、奥様
息子ご令息(れいそく)様、ご子息(ごしそく)様
ご令嬢(れいじょう)様、お嬢様
ご令兄(れいけい)様、お兄様
ご令弟(れいてい)様、弟様
ご令姉(れいし)様、お姉様
ご令妹(れいまい)様、妹様
義父ご岳父(がくふ)様(特に妻の父)
祖父ご祖父(そふ)様
祖母ご祖母(そぼ)様

ポイント: 近年は「お父様」「お母様」といった少し柔らかい表現も広く使われるようになっています。相手との親密度に合わせて選びましょう。


3. 宛名で失敗しないための3つのルール

宛先を間違えると、せっかくの弔電が会場で迷子になったり、ご遺族に届かなかったりする原因になります。

① 宛名は「喪主」のフルネームが基本

葬儀会場には、同じ日に複数の葬儀が行われている場合があります。確実に届けるため、宛名は喪主の氏名をフルネームで記載しましょう。

② 喪主の名前がわからない場合

どうしても名前が確認できない時は、**「(故人の氏名)様 ご遺族様」あるいは「(故人の氏名)様 遺族正喪主様」**と記載します。

③ 喪主以外の方に届けたい場合

喪主とは別の親族や知人と親しく、その方に直接お悔やみを伝えたい場合は、宛名を以下のように設定します。

  • (喪主の氏名)様方 (届けたい相手の氏名)様

こうすることで、会場側もどの葬儀のどなた宛なのかを正確に判断できます。


4. 敬称を使った具体的な文例

敬称を文章の中にどう組み込むか、具体的なサンプルを見てみましょう。

  • ご尊父様(父)を亡くされた方へ

    ご尊父様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。生前のご厚情に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。」

  • ご母堂様(母)を亡くされた方へ

    ご母堂様のご急逝の報に接し、惜別の念を禁じ得ません。在りし日のお姿を偲び、安らかな眠りをお祈り申し上げます。」

  • ご令室様(妻)を亡くされた方へ

    ご令室様の悲報に接し、ただ驚き悲しんでおります。ご家族の皆様のご落胆を思うと、お慰めする言葉もございません。」


5. 差出人名の書き方にも配慮を

受け取ったご遺族が「誰からの電報か」をすぐに理解できるよう、差出人の表記にも一工夫必要です。

  • 会社関係の場合: 会社名、役職、氏名を略さず記載します。

  • グループの場合: 「〇〇大学 卒業生有志」「株式会社〇〇 営業部一同」など。

  • 名前にふりがなを: 珍しい苗字や読み方が難しい名前の場合、ふりがなを振っておくと、葬儀での奉読の際に司会者が困りません。


6. まとめ:正しい敬称は「思いやり」の形

「ご尊父」や「ご母堂」といった言葉は、日常生活では馴染みの薄いものかもしれません。しかし、こうしたフォーマルな言葉選びは、相手の家族の歴史や絆を尊重するという、日本古来の奥ゆかしいマナーでもあります。

弔電を送る際は、以下の3点を最後に見直してみてください。

  1. 敬称は喪主から見た続柄になっているか?

  2. 宛名はフルネームで正しい斎場の住所か?

  3. 忌み言葉(重ね言葉など)が入っていないか?

あなたの丁寧な言葉選びは、深い悲しみの中にいるご遺族にとって、静かな励ましと慰めになるはずです。


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