葬儀のネクタイで迷わない!結び方のマナーと弔事の身だしなみ完全ガイド


急な訃報に接した際、準備で意外と戸惑うのが「ネクタイ」の装いです。「いつも通りの結び方でいいの?」「お通夜と本葬で違いはある?」など、大人として失礼のない振る舞いをしたいからこそ、細かなマナーが気になりますよね。

悲しみの席では、華やかさを抑え、故人への哀悼の意を表す装いが求められます。この記事では、葬儀にふさわしいネクタイの結び方から、選び方の注意点、さらにはやりがちなNG例まで、具体的かつ分かりやすく解説します。


葬儀にふさわしいネクタイの結び方は?

結論から申し上げますと、葬儀や告別式において最も推奨される結び方は**「プレーンノット」**です。

なぜ「プレーンノット」なのか

プレーンノットは最も基本的でシンプルな結び方です。以下の理由から、弔事の場に最適とされています。

  1. 結び目が小さく控えめ: 弔事では「控えめであること」が美徳とされます。ボリュームが出すぎないプレーンノットは、慎ましやかな印象を与えます。

  2. 型崩れしにくい: 長時間の儀式でも清潔感を保つことができます。

  3. 汎用性が高い: どのようなシャツの襟の形にも合いやすく、失敗が少ないのが特徴です。

プレーンノットの具体的な手順

  1. ネクタイを首にかけ、太い方(大剣)を長く取ります。

  2. 大剣を細い方(小剣)の上に重ねて一周巻き付けます。

  3. 首元の輪の下から大剣を上に通します。

  4. 巻き付けた輪の中に大剣を通し、形を整えながら引き締めます。


弔事の装いで絶対に避けるべき「ディンプル(くぼみ)」

普段のビジネスシーンでは、ネクタイの結び目の下に「ディンプル(くぼみ)」を作るのがお洒落とされていますが、葬儀の場ではディンプルは作らないのが鉄則です。

ディンプルは装いを立体的に、華やかに見せるためのテクニックです。お悔やみの場では「華美な装飾」とみなされるため、結び目は平らでマットな状態に仕上げるのが正しいマナーです。もし無意識にディンプルができてしまったら、指でならして平らに整えましょう。


葬儀用ネクタイ選びの3つのポイント

結び方と同じくらい重要なのが、ネクタイそのものの選び方です。

1. 色は「漆黒」が基本

葬儀では、光沢のない**「黒(無地)」**のネクタイを着用します。ビジネス用の黒いネクタイの中には、光の当たり方で模様が浮き出るものや、わずかに光沢があるものもありますが、弔事専用の「法事用ネクタイ」はより深い黒色(漆黒)で作られています。

2. 素材は「シルク」または「ポリエステル」

一般的にもシルク(正絹)が最もフォーマルとされています。ただし、光沢が強すぎるものは避け、落ち着いた質感のものを選びましょう。

3. 柄は「無地」が絶対条件

ストライプ、チェック、ドットなどの柄が入っているものは、たとえ黒ベースであっても避けるのが賢明です。織り模様(ジャガード織)も、光を反射して目立つものは避けてください。


シャツやネクタイピンの細かなルール

シャツは白のレギュラーカラー

シャツは白の無地を選びます。ボタンダウンシャツはカジュアルなアイテムに分類されるため、フォーマルな席には不向きです。襟元がすっきりとしたレギュラーカラーやワイドカラーを選びましょう。

ネクタイピンは外す

葬儀では光るもの(貴金属)を身につけないのが基本です。普段ネクタイピンを常用している方も、会場に入る前に必ず外してバッグにしまっておきましょう。


お通夜と告別式での装いの違い

現代ではお通夜でもブラックフォーマル(礼服)を着用するのが一般的ですが、本来お通夜は「急いで駆けつける」という意味合いがありました。

  • お通夜: 急な場合はダークスーツ(紺やチャコールグレー)でも許容されますが、ネクタイは必ず黒に付け替えましょう。

  • 告別式・本葬: 必ず礼服(ブラックスーツ)に黒のネクタイを着用します。


よくある疑問:ディンプルが消えない時の対処法

ネクタイの生地が厚い場合、どうしても結び目の下がくぼんでしまうことがあります。その際は、以下のポイントを意識してみてください。

  • 結び目を強く締めすぎない: 少し余裕を持って形を作ると、平らに整えやすくなります。

  • 小剣を引くときに形を意識する: 大剣を下ろす際、中央を親指で押し広げるようにして平坦にします。


まとめ:心を込めた装いで最後のお別れを

葬儀の場でのネクタイの結び方は、技術的に難しいものではありません。「シンプルに、控えめに」という意識を持つことが、何よりのマナーになります。

  1. 結び方はプレーンノットで。

  2. ディンプルは作らない。

  3. 色は漆黒の無地を選ぶ。

  4. ネクタイピンは使用しない。

これらのポイントを押さえておけば、どのような規模の葬儀であっても失礼にあたることはありません。故人やご遺族への敬意を込めて、端正な身だしなみで参列しましょう。

万が一のために、弔事用のネクタイは常に一本身の回りに用意しておくと、いざという時に慌てずに済みます。大人としての嗜みとして、正しい結び方をこの機会にマスターしておきましょう。


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