ご祝儀袋の水引の意味と種類|知らないと恥をかく!正しい選び方とマナー解説
「結婚式のご祝儀袋、水引ってどれを選べばいいの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、ご祝儀袋の「水引」には深い意味と用途の違いがあります。
間違った種類を選ぶと、「不祝儀」と誤解されることもあるので要注意です。
この記事では、冠婚葬祭マナーの中でも特に迷いやすい「水引の意味と種類」を、初心者にもわかりやすく解説します。
◆ 水引とは?日本の伝統が込められた“心を結ぶ”飾り
水引(みずひき)は、ご祝儀袋やのし袋に結ばれている細い紙ひも状の飾り紐のこと。
古来より「人と人との縁を結ぶ」「心を結ぶ」という意味があり、
日本の贈答文化を象徴する伝統的な装飾です。
もともとは、贈り物の封を守るための実用的な紐でしたが、
やがて「魔除け」や「幸福を結ぶ象徴」として、儀礼的な意味を持つようになりました。
◆ 水引の色が持つ意味
水引は色によっても意味が異なります。
色選びを間違えると、相手に失礼になることもあるため注意しましょう。
| 色 | 意味・用途 |
|---|---|
| 紅白 | 慶事全般(結婚・出産・お祝い) |
| 金銀 | 格の高い慶事(結婚式・叙勲・大規模な祝賀) |
| 赤白 | 日常的なお祝い(進学・昇進・新築など) |
| 白黒 | 弔事(葬儀・法要など) |
| 黄白 | 仏式の弔事、関西地方などで用いられることも |
迷ったら「紅白」か「金銀」を選べば間違いありません。
特に結婚式では「金銀」の水引が最も格式が高いとされています。
◆ 水引の結び方(形)で変わる意味
水引の結び方にはいくつかの種類があり、「一度きり」か「何度でも良いこと」かで使い分けます。
◎ 結び切り(むすびきり)
-
一度結ぶとほどけない結び方。
-
「二度と繰り返したくない」意味を持つ。
-
用途:結婚・快気祝い・弔事など
結婚式のご祝儀袋には、必ず「結び切り」を選びましょう。
何度も結婚を繰り返すという意味にならないようにするためです。
◎ 蝶結び(花結び)
-
何度でも結び直せる結び方。
-
「何度繰り返しても嬉しい出来事」に使う。
-
用途:出産祝い・進学祝い・新築祝い・誕生日など
例:お子さまの入学祝い・昇進祝いなどにぴったりの結び方です。
◎ あわじ結び(あわび結び)
-
両端を引っ張るとさらに強く結ばれる形。
-
「末永い関係」や「強い絆」を意味する。
-
用途:結婚・長寿祝い・正式な慶事
最近では、結び切りの代わりに「あわじ結び」のご祝儀袋も人気です。
優美で格調高く、フォーマルな印象を与えます。
◆ ご祝儀袋の水引選び:シーン別おすすめ
| シーン | 水引の種類 | 色 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 結婚式 | 結び切り/あわじ結び | 金銀・紅白 | 格調高く、華やかさを重視 |
| 出産祝い | 蝶結び | 紅白 | 何度でも嬉しいお祝い事に最適 |
| 快気祝い | 結び切り | 紅白 | 「病気が再発しない」願いを込める |
| 新築祝い | 蝶結び | 赤白 | 何度でも祝える前向きな出来事 |
| 弔事 | 結び切り | 白黒/黄白 | 地域の風習にも注意 |
◆ 水引の素材・デザインの進化
最近では、伝統的な和紙水引だけでなく、
金銀箔入り・カラフルなアレンジ水引・和モダンデザインなども人気です。
特に若い世代を中心に、「モダン水引」や「ハンドメイド水引」が注目されています。
金封の印象を華やかにしながら、相手への“心遣い”を感じさせるトレンドアイテムです。
◆ 水引マナーでよくあるNG例
-
結婚式に蝶結びを使う → 「何度も結婚を繰り返す」と誤解される
-
弔事に紅白を使う → 慶事用カラーは不適切
-
地域の風習を無視する → 西日本では黄白が主流の地域もある
冠婚葬祭マナーは「地域性」も影響します。
不安な場合は、百貨店や文具店のスタッフに用途を伝えて選びましょう。
◆ まとめ:水引は“心を伝える日本の美”
水引は、ただの飾りではなく、「相手を思う心」そのもの。
正しい意味と種類を知っておくことで、どんな場面でも失礼のない贈り物ができます。
-
結婚式 → 結び切り(金銀)
-
出産・進学祝い → 蝶結び(紅白)
-
弔事 → 結び切り(白黒または黄白)
贈る相手を思いながら選ぶ「水引」は、日本ならではの美しいマナー文化です。
その一手間が、あなたの印象をぐっと上品にしてくれます。