香典マナー|葬儀後の御礼状作成法と例文ガイド
葬儀に参列していただいた方への感謝を伝える「御礼状(お礼状)」。
香典や供花をいただいた際の正式なマナーとして、葬儀後に送る御礼状は非常に重要です。
しかし、初めて作成する方は
「何を書けばいいの?」「どのタイミングで出すの?」と悩むことも多いでしょう。
この記事では、香典マナーとしての御礼状の基本・作成ポイント・例文をわかりやすく解説します。
■ 御礼状を送る意味
御礼状は、ただの形式ではなく、感謝の気持ちを文章で伝える大切な手段です。
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香典や供花に対する感謝
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葬儀に参列してくださったことへのお礼
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忌明けの報告(四十九日など)
この三つを押さえることで、故人の家族としての礼儀をきちんと示すことができます。
■ 御礼状を出すタイミング
葬儀後の御礼状は、原則として葬儀から1週間〜1か月以内に出すのが目安です。
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遅くても四十九日までに送付する
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遠方の方には、郵送で早めに届けると印象が良い
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喪中はがきの前に御礼状を送ることが一般的
■ 御礼状作成の基本マナー
1. 用紙と形式
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便箋または封書で作成
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和紙や落ち着いた色の封筒が無難
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ビジネスライクな印刷でもOKですが、手書きはより丁寧な印象
2. 書き方の順序
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頭語・時候の挨拶
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「拝啓」「謹啓」など
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季節の言葉を添える場合もある
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お礼の言葉
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香典や供花への感謝を具体的に伝える
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葬儀の報告
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「おかげさまで無事に葬儀を終えることができました」など
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結びの挨拶
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「略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます」
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「皆様のご健康をお祈り申し上げます」など
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3. 宛名と差出人
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宛名は個人・団体名ともに丁寧に
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差出人は家族全員の名前を記載することが望ましい
■ 御礼状の文章例
例文1|個人宛
拝啓
このたびはご丁寧なお香典を賜り、誠にありがとうございました。
おかげさまで無事に葬儀を執り行うことができました。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月
故人の妻 ○○○○
例文2|会社・団体宛
謹啓
このたびはご厚志を賜り、心より御礼申し上げます。
おかげさまで滞りなく葬儀を済ませることができました。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
末筆ながら皆様のご健康とご繁栄をお祈り申し上げます。
謹白
令和○年○月
故人の家族一同
■ 注意点
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句読点の使い方:御礼状では「、」「。」を避けるのが一般的
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忌み言葉を避ける:「重ね重ね」「再び」「くれぐれも」などは避ける
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手書きか印刷か:手書きは心が伝わるため好印象。印刷でも可だが、署名は手書き推奨
■ 御礼状のまとめ
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香典や供花に対する感謝を伝える重要な手段
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葬儀後1週間〜1か月以内に送るのが目安
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頭語・時候の挨拶・お礼・葬儀報告・結びの挨拶の順で作成
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手書きで丁寧に書くと、感謝の気持ちがより伝わる
御礼状は、故人の人柄や家族の礼儀を示す大切な文章です。
正しいマナーで作成することで、参列者への感謝をしっかり伝えましょう。