迷わない!葬儀の受付での会話例とマナー


葬儀会場に到着し、まず向かうのが受付です。この場所でのやり取りは、ご遺族へ弔意(ちょうい)を伝える最初の機会であり、故人への敬意を示す大切な場面です。

悲しみの場では、つい緊張して言葉に詰まってしまいがちですが、**「簡潔に」「丁寧に」「静かな声で」**を心がければ大丈夫です。

この記事では、参列者として知っておきたい受付での基本的な会話の流れと、さまざまなケース(代理参列・香典辞退など)に対応するための具体的な会話例を解説します。


1. 受付での基本的な会話の流れ(参列者側)

一般参列者として受付に立つ際の会話は、次の3つのステップで完了するのが理想です。お悔やみの言葉は短く、香典は丁寧にお渡ししましょう。

参列者の行動参列者の会話例(声は小さめに)受付係からの返答例
【1】挨拶とお悔やみ「この度は、ご愁傷(ごしゅうしょう)様でございます。」 または「心よりお悔やみ申し上げます。」「ありがとうございます。恐れ入ります。」
【2】香典を渡す(袱紗から香典を取り出し、両手で渡しながら)「御霊前(ごれいぜん)にお供えください。」「お預かりいたします。」
【3】記帳(記帳台に案内され、記帳を終えて)「失礼いたしました。」「恐れ入ります。こちらへどうぞ。(会場を指し示す)」

2. ケース別!受付での会話例とマナー

受付では、様々な状況に対応する必要があります。特に代理参列や、近年増えている香典辞退のケースでは、配慮ある言葉遣いが求められます。

ケース1:代理で参列する場合(会社の上司など)

本来参列するはずだった方が、急な都合で来られない場合、代理(代参)として受付でその旨を伝えます。

参列者側の会話例ポイント
本日は、〇〇(上司の名前)の代理で参りました、私、〇〇(自分の名前)と申します。」「この度は誠にご愁傷様でございます本人が伺えず、大変申し訳ございませんと申しておりました。」**【記帳の注意点】芳名帳には、本来の参列者(上司)の住所・氏名を記入し、その氏名の下に「代」**と小さく書き添えます。自身の名前は、上司の名前の左下などに小さく添えます。

ケース2:ご夫婦で参列する場合

ご夫婦で参列する場合は、世帯主の名前で香典を一つにまとめることが一般的です。

参列者側の会話例ポイント
(香典を渡しながら)「夫婦(または、夫と私)で参りました御霊前にお供えください。」【記帳の注意点】記帳は夫の氏名のみを記入し、その左側に**「内」**と小さく添えることで、夫婦で参列したことを示します。

ケース3:香典を辞退された場合

最近増えている**「香典辞退」**の意向が事前に伝えられていた場合、香典は持参しません。もし持参してしまった場合は、丁寧にお断りを受け入れましょう。

参列者側の会話例ポイント
「この度は心よりお悔やみ申し上げます。」(香典は出さずに、お悔やみの言葉と記帳のみ行います)【辞退の意向を知らずに持参した場合】受付係から辞退の案内があったら、「ご丁寧にありがとうございます。お気持ちだけ頂戴いたします」などと述べ、素直に香典を持ち帰りましょう。無理に渡そうとするのはマナー違反です。

ケース4:受付で故人の近親者と会った場合

受付でご遺族(喪主やその近親者)が対応している場合は、短く、ねぎらいの言葉を添えると良いでしょう。

参列者側の会話例ポイント
「この度はご愁傷様でございますさぞお力落としのことと存じますが、どうぞご無理なさらないでください。」ご遺族の心労を気遣う**「ねぎらいの言葉」**は、感謝の気持ちを表します。長話は避け、一言で簡潔に済ませましょう。

3. 受付での会話で「避けるべき」NGワード

前のセクションでも触れましたが、弔事の場で使うべきではない**「忌み言葉」**は、受付での短い会話でも意識して避けましょう。

NGワードの例避ける理由
重ね重ね、たびたび、また不幸が重なる、繰り返されることを連想させるため。
死ぬ、急死、存命中生死を直接的に表現する言葉や、不吉な言葉は避ける。**「ご逝去」「ご生前」**などに言い換える。
頑張って、気丈にご遺族を励ます言葉は、かえって負担やプレッシャーを与える可能性があるため控える。

葬儀の受付での会話は、形式的な側面もありますが、なにより故人を偲び、ご遺族を気遣う気持ちが大切です。静かな口調と丁寧な言葉遣いで、心からの弔意を伝えましょう。

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