香典の準備、これで安心!お札の向きと正しい包み方完全ガイド
突然の訃報に接した際、ご遺族への弔意を示すために欠かせないのが香典です。しかし、「お札の向きは?」「正しい包み方は?」と、いざ準備するとなると、マナーが分からず戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。
香典の包み方には、故人やご遺族への敬意を表すための大切な意味があります。ここでは、香典を渡す際に役立つ、お札の向きと正しい包み方について、一つひとつ分かりやすく解説します。
1. お札の選び方と向きの基本
香典では、新札ではなく、使い古したお札を使うのがマナーとされています。「不幸を予期していたかのような準備はしない」という弔意の気持ちを示すためです。ただし、あまりにもボロボロのお札は失礼にあたるため、適度な古さのものを選びましょう。
お札の向き
お札は、肖像画が裏側(下向き)になるように入れます。これは、顔を伏せて故人への哀悼の意を表すため、あるいは「突然のことで顔を伏せるように準備しました」という気持ちを込めるため、と言われています。
表: 封筒の表側
裏: 封筒の裏側
お札の向き: 肖像画が裏側(下向き)
2. 香典袋の正しい包み方
香典袋(不祝儀袋)には、お金を入れる中袋(内袋)と、その中袋を包む外袋(香典袋本体)があります。
中袋の書き方
表面: 中央に縦書きで、包む金額を旧字体(大字)で書きます。
例:五千円の場合「金五阡円」、一万円の場合「金壱萬円」
裏面: 左下に、あなたの郵便番号、住所、氏名を縦書きで書きます。
外袋の包み方
外袋は、中袋を包む際に折り重ねる部分にマナーがあります。
上から下へ、そして下から上へ:
まず、外袋の下側を上にして折ります。
次に、上側を下にして、下から折った部分に被せるように重ねます。
これは、**「不幸が重ならないように」「悲しみが二度と起こらないように」**という願いが込められています。慶事の際には逆の折り方になるため、混同しないように注意しましょう。
3. 渡す直前まで袱紗(ふくさ)に包む
香典は、そのままバッグやポケットから出すのではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持ち運び、渡す直前に取り出すのが正式なマナーです。袱紗は、香典袋を汚したり折ったりするのを防ぐ役割も果たします。
袱紗の色: 弔事には、紺、グレー、紫、緑など、寒色系の色を選びます。
まとめ:大切なのは、故人を偲ぶ気持ち
香典の準備は、故人やご遺族への心遣いを形にする大切な行為です。
お札は**肖像画が裏側(下向き)**になるように入れる。
香典袋は下側を上、上側を下に重ねて包む。
渡す直前まで袱紗に包んでおく。
これらのマナーは、難しいものではありません。一つひとつ丁寧に準備することで、きっとあなたの心遣いが伝わるはずです。